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350年の時を超えて。
ロビーに飾られた一枚の看板の物語

皆さま、おはようございます。 いつもホテル丸治のホームページをご覧いただき、ありがとうございます。
今日は、私たちのホテルのロビーにそっと飾られている、ある「宝物」についてお話しさせてください。
 
丸治旅館

丸治旅館


この少し年季の入った木の看板。 右から左に書かれた「丸治旅館」という文字や、今では見かけない「電話四百二番」という3桁の数字。 眺めているだけで、なんだか背筋が伸びるような、それでいてホッとするような不思議な温かみがあります。

私たちの宿が、ここ宇都宮の地で暖簾(のれん)を掲げたのは、今から約350年前の江戸時代のことです 。 以来、明治、大正、昭和、平成、そして令和へ。 この看板は、それぞれの時代を懸命に歩んできたお客さまと、私たちスタッフをずっと見守ってきてくれました。

実はこの看板、ある有名な文学作品の中にも登場しているんですよ。 明治時代の女たちの生き様を描いた、円地文子さんの小説『女坂』です 。 作中では、東京からいらしたお客さまが宇都宮で一番の旅館として「上州屋(当時の丸治旅館)」を訪れるシーンが描かれています 。
 
丸治旅館


明治時代、宇都宮を代表する宿として小説の舞台に選ばれたことは、私たちにとって今も変わらぬ誇りです 。
「350年も続いているなんて、なんだか堅苦しそう……」 もしかしたら、そう思われる方もいらっしゃるかもしれませんね。

でも、私たちはこう考えています。 長く続いてきたからこそ、いつの時代も「今、お客さまが求めていること」を一番大切にしたい、と。

だからこそ、歴史ある看板を守りながらも、新しい設備の導入など、今の時代に合った「心地よさ」を追求し続けています。

時代の流れとともに建物の形は変わりましたが、看板に込められた「旅人を温かく迎え入れる心」だけは、350年前から一歩も譲らずに引き継いでいます。

宇都宮へお越しの際は、ぜひロビーの看板に会いに来てくださいね。 「お疲れさまでした」の気持ちを込めて、皆さまの「おかえりなさい」をお待ちしております。